日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-039 早期関節リウマチにおけるMRIスコアとX線スコアの検討
玉井 慎美中島 好一上谷 雅孝川上 純
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2015 年 38 巻 4 号 p. 367a

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抄録

  【目的】早期関節リウマチ(RA)を対象に,MRIスコア(RAMRIS)とX線スコアの関連性を部位毎,所見毎に検討する.【方法】早期RAを対象に,手指関節MRIは初診時から1年間,手X線は2年間,共に6ヶ月毎に撮像した.MRIは1.5テスラでガドリニウム造影剤を用いて両側手指を撮像した.MRIスコアはRAMRISを用い,PIP,MCP,手関節における滑膜炎,骨髄浮腫,骨びらんを評価した.両手X線はGenant-modified Sharp score(GSS)を用いて骨びらん14部位(両手28部位,最大スコア98)と関節裂隙狭小化13部位(両手26部位,最大スコア104)を評価した.RAMRIS所見とGSS所見の関連性を検討した.なお,自己抗体はIgM-RF,抗CCP抗体(第二世代)を測定し,疾患活動性指標はDAS28-CRPを用いた.また炎症所見としてCRP,赤沈,MMP-3を測定した.【結果】初診時GSSが0の症例では,RAMRIS滑膜炎スコアが高い部位において関節裂隙狭小化が先に出現していた.また,MRI骨髄浮腫はRAMRIS滑膜炎スコアが高い部位で出現し,X線骨びらんに至るまでに6ヶ月以上を要していた.RAMRISとX線の評価部位,特に手関節部が完全には一致していないため,比較は容易ではなかった.

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© 2015 日本臨床免疫学会
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