2016 年 39 巻 4 号 p. 387b
【背景】関節リウマチ(RA)に伴う間質性肺炎(RA-IP)の治療には副腎皮質ステロイド(GC)や免疫抑制薬が使用されるが,GCの用量・減量方法や免疫抑制薬の選択について十分なエビデンスは存在しない.【目的】RA-IPに対する中等量GCとタクロリムス併用療法の有効性を検討する.【方法】20歳以上のRAのうち高解像度CTにて通常型間質性肺炎(UIP),または非特異的間質性肺炎(NSIP)のパターンを示すRA-IPの新規発症例もしくは増悪例を対象とし,体重あたり0.5mg/kg/日のプレドニゾロンとタクロリムスによる治療を行った.プレドニゾロンは治療開始6ヶ月で0.2mg/kgまで減量するプロトコールとした.タクロリムスは3 mg/日を上限とし,効果が不十分と判断される場合は血中濃度をモニターの上,3 mg/日超使用可とした.主要評価項目は6ヶ月後の努力性肺活量(FVC)の改善(FVC 10%以上の改善あるいは200ml以上の改善と定義)の有無とした.【結果】登録症例6例(UIP 3例,NSIP 3例,年齢54-77歳)中,5例は6ヶ月後までにプロトコールどおりステロイドが減量でき,治療変更を要さなかった.5例のうち呼吸機能検査が施行できた4例では2例がFVC改善,2例が不変であった.間質性肺炎増悪のため1例が治療強化を要し,ステロイドパルス療法,プレドニゾロンの増量,免疫抑制薬の変更が必要であった.【考察】UIPもしくはNSIPパターンのRA-IPにおいて中等量GCとタクロリムス併用療法が短期的に有効である可能性が示唆された.