日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P2-12 腎虚血再灌流モデルの病態におけるIL-10の意義についての研究
酒井 健史岡田 晃典冨田 大介伊丹 哲李 進海井上 明日圭田崎 知江美志賀 俊彦朝戸 佳世樋野 尚一岸本 和也永禮 靖章野崎 祐史船内 正憲松村 到
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2016 年 39 巻 4 号 p. 409b

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抄録

  【目的】虚血再灌流障害とは,虚血状態にある臓器に血液の再環流が起きた際に引き起こされる障害をいい,フリーラジカル産生やサイトカインなどの各種ケミカルメディエータ等による障害の機序が考えられている.IL-10は抗炎症性のTh2サイトカインとされているが,虚血再灌流時の腎障害における役割は明らかではない.本研究では,IL-10欠損マウスを用いて,腎虚血再灌流モデルにおけるIL-10の及ぼす影響を解析した.【方法】8-10週齢の野生型のC57BL/6マウス群,IL-10欠損マウス群の両側の腎動脈を遮断した.45分後に遮断を解除し,24時間後に血中の腎機能マーカーの測定,及び腎組織を採取した.【成績】虚血再灌流モデルマウスではIL-10欠損マウスは野生型と比較し,血清BUN値は高値であった(p < 0.05).腎の組織学所見ではIL-10欠損マウスではCD4陽性細胞とCD68陽性細胞が多く発現しているのを認めた.リアルタイムPCR法でmRNAの発現量を解析した結果,IL-10欠損マウス群でIL-1βは高値であった.【結論】本研究からIL-10は腎における虚血再灌流障害に対して抗炎症性の役割をもつ可能性が示唆された.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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