日本臨床免疫学会会誌
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シンポジウム Human Immunology 解析から治療へ
S-1 iPS細胞を用いた病態解析と創薬
齋藤 潤
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2017 年 40 巻 4 号 p. 261a

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抄録

  近年,ヒトES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞を用いた再生医療への応用研究が急速に進展している.一方,iPS細胞は疾患を持つ患者さんから樹立可能であり,患者さんの病態をin vitroで再現することにより,様々な疾患の解析や創薬研究への応用が進められている.我々は,主として先天性の血液免疫疾患を対象に,iPS細胞を用いた研究を進めている.これらの疾患は,1)まれな単一遺伝子疾患が多いこと,2)責任細胞である血球細胞,血球前駆細胞のヒトiPS細胞からの分化誘導系がある程度確立されていること,3)病態解析や治療法開発に課題が残っていること,などから,iPS細胞を用いた解析に適していると考えられる.我々は,ヒトiPS細胞から血球細胞を分化誘導し,様々な機能解析を行う系を開発している.この系においては,血球前駆細胞を経て赤芽球,骨髄球,単球マクロファージ系などへの分化が可能である.本発表では,我々が行っている先天性免疫不全症の病態解析・創薬研究について報告したい.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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