2017 年 40 巻 4 号 p. 267a
近年,関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)の治療は,メソトレキセート(methotrexate; MTX)間歇療法と,特定のサイトカインや細胞表面分子を標的とする生物学的製剤の登場によって,飛躍的に成績が向上し,パラダイムシフトを迎えた.生物学的製剤が標的とするサイトカインのひとつとしてinterleukin(IL)-6があり,すでに承認されているヒト化抗IL-6受容体抗体であるトシリズマブ以外に,完全ヒト型抗体であるサリルマブやIL-6に対する抗体シルクマブが承認申請中にある.IL-6阻害薬は,TNF阻害薬治療後のセカンドラインとして位置づけられていたが,EULAR recommendationsでは2013年以降,TNF阻害薬と並んでMTX効果不十分例に対するファーストラインの生物学的製剤のひとつとされた.その背景には,世界中で多数の大規模臨床研究で,トシリズマブの臨床的効果や関節破壊抑制が証明されてきたことがある.ヒト化抗IL-6受容体抗体と完全ヒト型IL-6受容体抗体,および抗IL-6抗体との違いは,現時点では明確ではないが,IL-6の多様な生物活性を抑制することによる多面的な効果が模索されている.本演題ではIL-6/IL-6受容体阻害薬に関する最近の臨床試験,臨床研究結果について解説する.