日本臨床免疫学会会誌
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研究奨励賞セッション
KS-1 腸内細菌叢パターン分類は潰瘍性大腸炎の再燃と相関する
高山 哲朗市川 仁志白井 孝之渡辺 勲史
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2017 年 40 巻 4 号 p. 292a

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抄録

  潰瘍性大腸炎(UC)への腸内細菌叢の関与が報告されているが,特定菌は見出されていない.その一因に多様な菌叢の関与が挙げられる.UCは複数の病態が存在することから,腸内細菌叢も一様ではないと推測される.今回我々は人工知能の一つ自己組織化マップ(Self-organizing map; SOM)により糞便中の腸内細菌叢全体の種類と割合を同時解析し,患者背景,病態,再燃率との相関を検証した.対象は2014年11月から2016年2月までに東海大学八王子病院を受診し同意を得たUC患者113名及び年齢,性別,BMIを適合させた健常人(NL)117名.糞便の腸内細菌叢の解析にはT-RFLP法を用いた.細菌叢のみのデータをSOMにより分類し高次元データの相関を検証した.クラスター間の比較はノンパラメトリック検定を用いた.まずUC及びNLを分類すると,NL,UC優位及び両者混在する6つのクラスターに分類された.次にUCのみで分類すると,7つに分類され各クラスターは病勢,内視鏡スコアとの相関がみられた.さらに,Kaplan-Meier法により腸内細菌採取後6か月間の再燃頻度を検証すると臨床病態が同様でも再燃率の高いクラスターが同定された.UCへの糞便移植の効果が一定ではなく,またUCに特異的な菌が見出せない一因にNLと共通するパターンの存在が考えられた.本技術は新規UC患者がどのクラスターに配置されるか検証でき,病態や活動性の判断,更に今後の再燃可能性から治療方法決定の一助になり得ると考えた.

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