日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター) 1 一般臨床免疫
P1-40 アスピリン喘息の特徴であるCysLTs過剰産生に特異的血小板活性化が関与している
三井 千尋梶原 景一岩田 真紀永山 貴紗子中村 祐人田中 淳濱田 祐斗渡井 健太郎劉 楷富田 康裕林 浩昭上出 庸介関谷 潔史福冨 友馬谷口 正実
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2017 年 40 巻 4 号 p. 307d

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抄録

【背景と目的】アスピリン喘息(Aspirin-exacerbated respiratory disease; AERD)はCysteinyl leukotrienes(CysLTs)過剰産生を特徴とする難治性喘息の一亜型である.好酸球およびマスト細胞がCysLTs主要産生細胞と考えられてきたが,血小板や好塩基球の関与は明らかになっていない.【方法】AERD患者および非AERD患者の喘息安定期およびアスピリン誘発時における血球活性化指標および炎症性メディエーターの検討を行った.血小板活性化指標としては,末梢血血小板上の表面マーカー,血小板白血球付着率および血漿中の血小板活性化マーカーを,好塩基球活性化指標としては,末梢血好塩基球上のCD203c発現率をそれぞれ評価した.【結果】喘息安定期のAERD患者では特異的に血小板活性化が生じており,特にP-selectinと尿中LTE4および持続的肺機能低下(PAFL)が相関していた.一方,アスピリン誘発時は血小板活性化指標は変化しなかった.喘息安定期の好塩基球活性化指標の検討では,AERD患者および非AERD患者共にHCと比較してanti-IgE刺激後のCD203c発現率が高値であったが,AERD患者と非AERD患者には差がなかった.アスピリン誘発時のAERD患者では末梢血好塩基球数が低下し,気道へリクルートしていると推測された.【考察と結論】喘息安定期のAERD患者では血小板が活性化しており,特にP-selectinがCysLTs過剰産生やPAFLに関与している可能性がある.一方,安定期の好塩基球活性化は認めなかった.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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