日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター) 2 膠原病の病因と治療2
P2-26 抗リン脂質抗体症候群の分類基準を満足しない抗リン脂質抗体陽性ループス腎炎に対する抗血小板療法は有効か
花岡 洋成清川 智史飯田 春信高桑 由希子岡崎 貴裕山田 秀裕尾崎 承一川畑 仁人
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2017 年 40 巻 4 号 p. 315b

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抄録

【背景】EULARのループス腎炎管理勧告では,抗リン脂質抗体症候群(APS)合併例に対し抗凝固薬もしくは抗血小板薬の併用が推奨されている.しかしAPSと診断できない抗リン脂質抗体(aPL)陽性例に対する治療効果は不明である.【目的】APSの分類基準を満足しないaPL陽性III/IV型ループス腎炎患者に対する抗血小板薬の有効性を明らかにすること.【方法】2003年から2010年の間に当院で腎生検を施行し,III/IV型ループス腎炎と診断した患者を後ろ向きに調査した.APS分類基準を満足せず抗カルジオリピン抗体IgG(aCL),抗β2GPI-aCL,ループスアンチコアグラント(LA)のいずれか陽性の患者を選択し,抗血小板薬内服者と非内服者に分類した.寛解導入療法開始から3年間の累積寛解率,再発率,eGFRの変化率を比較した.【結果】38人の患者を対象とした.21(55.2%)人が抗血小板薬内服者で,非内服者と比しIV型が多かった(p = 0.03).両群間で累積寛解率,再発率,eGFR変化率に差はなかった(p = 0.4, p = 0.5, p = 0.09)).一方,LA陽性例(21例)に限定すると抗血小板薬内服者(n = 11)は非内服者(n = 10)に比して有意にeGFRが改善した(p = 0.04).【結論】臨床的にAPS関連症状のないIII/IV型ループス腎炎患者においてもLA陽性の場合抗血小板療法が有効である可能性が示唆された.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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