日本臨床免疫学会会誌
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ベーチェット病の臨床症状とHLAクラスI, II抗原との関連
森田 和之守内 順子市川 幸延辻 公美有森 茂
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1990 年 13 巻 2 号 p. 142-148

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抄録
日本人Behcet's disease (BD)患者のHLAクラスIおよびクラスII抗原頻度とBDの種々の臨床像との関連を調査することにより, BD発症の遺伝的背景に関し検討した.その結果,眼症状を有している患者ではHLA-B51が高頻度であるとともに, DQw 1が有意に低頻度であることが判明した.この傾向は,外陰部潰瘍を有しない患者により強く認められた.一方,眼症状を有していない患者のHLA抗原頻度は,コントロールとの間に統計的に有意な差は認められなかった.さらに患者群を発症年齢により分けたところ, 30歳以下発症群では30歳以上発症群およびコントロールに比してDR 1が高頻度であることが判明した.また,患者とコントロールを男女に分け検討したところ,女性患者ではコントロールとの間に有意な差は認められなかったが,男性患者ではA 31, B 51が高頻度で, DR 2, DQw 1が低頻度であった.これらの結果はBDが単一な疾患ではなく,眼病変の有無,性,若年発症か否かで免疫遺伝学的背景が異なることを示唆している.
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