日本臨床免疫学会会誌
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加熱処理HeLa細胞抽出物を抗原とした免疫プロット法によるリウマチ疾患患者血清中の免疫グロブリンクラス別抗カルパスタチン抗体の検出
高田 理絵松本 真以子吉田 芽美野島 崇樹平形 道人大曽根 康夫三森 経世
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1998 年 21 巻 4 号 p. 150-158

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抄録
慢性関節リウマチ(RA)などのリウマチ疾患には,カルシウム依存性中性プロテアーゼ(カルパイン)の特異的内在性阻害蛋白であるカルパスタチンに対する自己抗体が出現する.我々は,加熱HeLa細胞抽出物由来のカルパスタチンを抗原に用い,免疫グロブリンクラス別抗カルパスタチン抗体の検出を試みた.抽出抗原溶液中のカルパスタチンの存在は,約110kDaに泳動されマウスモノクローナル抗体と反応するバンドとして確認された. HeLaカルパスタチンと反応したIgG抗体はRA 48例中22例(46%),全身性エリテマトーデス(SLE) 25例中5例(20%),強皮症19例中2例(11%),多発性筋炎/皮膚筋炎15例中2例(13%)に検出された. IgM抗体は, RA 48例中19例(40%), SLE 25例中3例(12%)で検出された. IgA抗体は, RAとSLEの各1例ずつに認められたのみであった. IgM抗体単独陽性例はRAでは7例(15%)に認められたのに対し, SLEではIgM抗体はすべてIgG抗体と併存していた.抗カルパスタチン抗体は, HeLa細胞由来カルパスタチンを抗原としても患者血清中に検出され, IgGとIgM両抗体の同時測定がRAの補助診断に有用となる可能性が示唆された.
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