日本臨床免疫学会会誌
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21 巻, 4 号
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  • 崎山 幸雄
    1998 年21 巻4 号 p. 145-149
    発行日: 1998/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
  • 高田 理絵, 松本 真以子, 吉田 芽美, 野島 崇樹, 平形 道人, 大曽根 康夫, 三森 経世
    1998 年21 巻4 号 p. 150-158
    発行日: 1998/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチ(RA)などのリウマチ疾患には,カルシウム依存性中性プロテアーゼ(カルパイン)の特異的内在性阻害蛋白であるカルパスタチンに対する自己抗体が出現する.我々は,加熱HeLa細胞抽出物由来のカルパスタチンを抗原に用い,免疫グロブリンクラス別抗カルパスタチン抗体の検出を試みた.抽出抗原溶液中のカルパスタチンの存在は,約110kDaに泳動されマウスモノクローナル抗体と反応するバンドとして確認された. HeLaカルパスタチンと反応したIgG抗体はRA 48例中22例(46%),全身性エリテマトーデス(SLE) 25例中5例(20%),強皮症19例中2例(11%),多発性筋炎/皮膚筋炎15例中2例(13%)に検出された. IgM抗体は, RA 48例中19例(40%), SLE 25例中3例(12%)で検出された. IgA抗体は, RAとSLEの各1例ずつに認められたのみであった. IgM抗体単独陽性例はRAでは7例(15%)に認められたのに対し, SLEではIgM抗体はすべてIgG抗体と併存していた.抗カルパスタチン抗体は, HeLa細胞由来カルパスタチンを抗原としても患者血清中に検出され, IgGとIgM両抗体の同時測定がRAの補助診断に有用となる可能性が示唆された.
  • 青木 正紀, 諏訪 昭, 中島 亜矢子, 佐藤 慎二, 石井 誠, 河口 剛一郎, 堤野 みち, 山田 隆, 後藤 眞, 稲田 進一
    1998 年21 巻4 号 p. 159-165
    発行日: 1998/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は58歳,女性. 13年前に発症したdiffuse typeの全身性硬化症(SSc)である.間質性肺炎による慢性呼吸不全に対して在宅酸素療法中であったが,腹部膨満感のため入院となった.免疫血清学的検査では,抗核抗体は陽性で(640倍,斑紋型),抗RNP抗体,抗トポイソメラーゼI抗体と抗Ku抗体が陽性であった.胸部X線検査では気腹の所見を,腹部X線検査では,著明に拡張した腸管と多量のガス像,腸管の外辺に沿った線状の透亮像を認め,腸管嚢腫様気腫(PCI)と診断した.消化管運動機能改善薬と高濃度酸素療法は無効で,非吸収性抗生剤投与を行ったところ,気腹とPCIは軽快した.
    SScとPCIの合併は本邦で17例と稀であり, SScの消化器障害の病態と治療を考える上で,貴重な症例と考えられた.
  • 佐藤 慎二, 平形 道人, 亀田 秀人, 浜 信昭, 吉田 正, 三森 経世, 秋月 正史, 池田 康夫
    1998 年21 巻4 号 p. 166-171
    発行日: 1998/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    47歳,女性の全身性エリテマトーデス(SLE)で,経過中に横断性脊髄症(TM)を呈し, MRIで脊髄硬膜外血腫と診断され,椎弓切除・血腫除去術で改善を認めた症例を経験した. SLEに対し,ステロイドおよび免疫抑制薬療法中,両下肢対麻痺,知覚脱失,排便・排尿障害が出現.神経学的所見では,両側Th 10以下の全知覚脱失・弛緩性麻痺を認め,脊椎MRIを施行したところ,第9~11胸椎の硬膜外に辺縁整の輝度不均一な腫瘤を認めた.第9~11胸椎椎弓切除術を施行し, 4.5cm×1.5cmの硬膜外血腫を認め,切除した.術後経過は順調で,知覚・筋力および膀胱・直腸障害は改善した. SLEに合併するTMの原因としては,脊髄炎による報告が多数を占めるが,本例は過去に極めて稀な硬膜外血腫がMRI検査で証明され,手術療法にて改善した貴重な症例と考えられた.
  • 福井 和佳子, 佐野 統, 田邊 智子, 植田 智子, 広畑 俊成, 柱本 照, 山田 亮詞, 加藤 治樹, 近藤 元治
    1998 年21 巻4 号 p. 172-179
    発行日: 1998/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    患者は27歳女性, 1996年6月,蝶形紅斑,関節痛,微熱が続き, SLEの診断にてステロイド投与を開始した. 7月末,高熱が出現し,ステロイドを増量するが反応せず, 8月,ステロイドパルス療法を施行したところ,せん妄,見当識障害等の精神症状が出現,意識は一時昏迷状態を示した. 9月には両下肢麻痺,直腸膀胱障害が明らかとなった.血清抗リボゾームP抗体2833U/ml,髄液IL-6107pg/mlと高値であった.シクロフォスファミドパルス療法を行ったが,嗜眠傾向や発熱は治まらず,肝機能障害および骨髄抑制に続いてカリニ肺炎による呼吸不全を呈した.このため, 10月から血漿交換療法を施行し,以後,精神神経症状は改善し,発熱も認めなくなった.また,抗リボゾームP抗体,髄液IL-6は正常値となった.
    ステロイドパルス療法を施行中に顕在化したCNSループスに対し,血漿交換療法が有効であった.また,診断には血清抗リボゾームP抗体,髄液IL-6が有用であった.
  • 1998 年21 巻4 号 p. e2
    発行日: 1998年
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
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