抄録
直接クームス試験(DAT)が陰性の全身性エリテマトーデス(SLE)患者70例,健常者98例について,酵素抗体法を用い赤血球結合IgG (EAIgG)を測定した. SLE患者群は健常者群と比較し有意にEAIgGが高値であった.健常者の95%はEAIgGが65分子/RBC未満であり,この値以上をEAIgG陽性とすると, SLE患者70例のうち36例(51.4%)が陽性であった.また, EAIgG量と赤血球数とは逆相関(r=-0.369, p<0.005)し,赤血球数が4×106/μl未満の患者群では,その88%がEAIgG陽性であった.以上の結果から, SLE患者赤血球には, DATが陰性であっても健常者と比較し多くのEAIgGが結合しており,赤血球の異化の亢進に関与することが示唆された.