日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌
Online ISSN : 2433-7854
Print ISSN : 2433-7846
症例
トリベノシド・リドカイン軟膏によるアレルギー性接触皮膚炎および接触皮膚炎症候群の3例
良元 のぞみ永井 晶代鈴木 加余子杉浦 一充
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2020 年 3 巻 2 号 p. 355-361

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抄録

 症例1:42歳男性。外痔核に対してトリベノシド・リドカイン軟膏を1週間使用したところ,殿部に浮腫性紅斑が出現した。症例2:26歳女性。外痔核に対しトリベノシド・リドカイン軟膏を10日間連続使用した後に殿部に浮腫性紅斑が出現し,その後全身に紅斑が広がった。症例3:37歳女性。外痔核に対してトリベノシド・リドカイン軟膏を使用開始した約2週間後に殿部にびらんを生じ,その後も外用を継続したところ全身に紅斑が広がった。3例すべてにトリベノシド・リドカイン軟膏およびその成分を用いてパッチテストを施行した結果,同軟膏およびトリベノシドに陽性反応を呈した。症例2についてはトリベノシドの最低惹起濃度が0.01%pet.であることを確認した。

(日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌,3(2):355-361,2020)

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