日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第39回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: E-2
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分子標的薬のエビデンス・レビュー
細胞表面分子を標的とした生物学的製剤
*高崎 芳成
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抄録
 遺伝的および環境的因子が絡み合いながら発症する全身性エリテマトーデス(SLE)の病態生理は非常に多様ではあるものの、多彩な自己抗体の産生とその抗体自体、もしくは抗体と抗原が結合した免疫複合体により多臓器の障害がもたらされるという考えは広く受け入れられている。一方、関節リウマチ(RA)もSLEと同様に遺伝的および環境的因子が相互に関与しながら進展するが、どのような課程で病体形成に関与するそれぞれの抗原特異的な免疫応答が誘導されるかは未だ明らかではない。しかし、これまでの研究により一連の免疫異常にはT細胞やB細胞の質的および量的な異常が深く関与していることが示されている。ステロイドや免疫抑制薬では“絨毯爆撃”的に一連の活性化細胞を攻撃し、病態の沈静化を目指してきたが、近年の研究の進歩によりこれら免疫担当細胞の異常を引き起こす内外の分子の実態が明らかにされ、それを特異的に制御する治療の可能性が示唆されている。
 一連の新規治療は主としてBおよびT細胞関連分子を標的とするものに分類され、さらにサイトカイン、細胞内刺激伝達分子および細胞膜表面分子に対する標的療法にわけられる。B細胞膜表面分子を標的とした治療としては抗CD20抗体、rituximab、抗CD22抗体、epratuzumab、さらにT細胞膜表面分子に対する標的療法としては抗CD154抗体、BG9588、やCTLA4-Ig、abataceptなどが知られているが、本講演ではこれら一連の細胞膜分子を標的とした治療の最近の知見についてレビユーする。
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© 2011 日本臨床免疫学会
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