抄録
背景・目的:Mucosal-associated invariant T (MAIT)細胞はMHC Class Ib分子に属するMajor histocompatibility molecule related 1 (MR1)分子に拘束され、T細胞受容体(TCR)にインバリアントなα鎖(マウスVα19、ヒトVα7.2)を発現している。MAIT細胞は細菌感染においては感染防御に働くことが報告されている。これまで我々は、MAIT細胞は関節炎モデルにおいて病態増悪に作用することを明らかにしてきた。今回、膠原病におけるMAIT細胞を解析し病態との関連を検証することを目的とした。
方法:フローサイトメトリー法を用い、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)および健常者(各20例)の末梢血中のMAIT細胞(Vα7.2TCR、CD161陽性細胞)を解析した。MAIT細胞の頻度と疾患活動性や罹病期間との関係について検討を行った。
結果:健常人末梢血αβTCR陽性T細胞の約5%をMAIT細胞が占めていた。SLEおよびRA患者末梢血中MAIT細胞の頻度は健常人に比較して低下していた。
結論:MAIT細胞と膠原病疾患との関連が示唆された。今後、膠原病病態におけるMAIT細胞の機能解明が期待される。