日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第39回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: W8-1
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ワークショップ8 抗サイトカイン療法
関節リウマチでのマクロファージ泡沫化に及ぼすTNF-αおよびIL-6の影響
*橋詰 美里三原 昌彦
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抄録
関節リウマチ(RA)は全身で慢性的に炎症がおこるため、心血管系疾患のリスクが増加すると考えられている。一般的に動脈硬化巣にはスカベンジャー受容体を介して、oxidized LDL (oxLDL)を取り込み泡沫化したマクロファージが多数存在していることから、RA患者血清の泡沫化マクロファージ形成に及ぼす影響を検討した。RA血清は、THP-1マクロファージの泡沫化を亢進したが、健常人血清は亢進しなかった。Etanercept (ETN)およびtocilizumab (TCZ)は、RA血清による泡沫化亢進を部分的に抑制した。RA血清は、スカベンジャー受容体SR-A, LOX-1, CD36の発現を誘導した。ETNはSR-A, LOX-1を抑制し、TCZはSR-Aの発現を抑制した。さらに、TNF-αおよびIL-6によるマクロファージ泡沫化への影響を検討したところ、TNF-αおよびIL-6はマクロファージの泡沫化を亢進した。TNF-αはSR-AおよびLOX-1を誘導し、IL-6はSR-Aを誘導した。TNF-αによるマクロファージの泡沫化およびSR-A 発現は、TCZにより抑制された。今回我々は初めて、RA血清中のTNF-αおよびIL-6がマクロファージ泡沫化を加速させることを明らかにした。TNF-αおよびIL-6阻害剤がRAの心血管系疾患の発生を抑制する可能性が考えられた。
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© 2011 日本臨床免疫学会
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