抄録
自己炎症疾患には、周期性の発熱を示す、もしくは炎症を生じる多様な疾患がある。近年これらの疾患において、それぞれの責任遺伝子異常の解明とともに、様々な自己炎症疾患の遺伝子異常が関係する炎症制御蛋白も異常を来たし、その結果として炎症性サイトカインの過剰産生による炎症病態を生じることが明らかとなってきた。これまで自己炎症疾患に対して既存のステロイドや免疫抑制薬などの治療が行われてきたが、著効は得られず、むしろステロイドの副作用などの弊害を来たし、予後不良の要因となっている。一方、炎症病態の解明により各疾患において主体となる炎症性サイトカインなどが明らかとなり、また治療においてもIL-1βやTNFαなど炎症性サイトカインを阻害する生物学的製剤の臨床的導入がなされるようになってきた。一方で適切な抗サイトカイン療法を導入するためには正確な診断と病態の把握が重要である。
ここでは自己炎症疾患の炎症病態に基づいた抗サイトカイン療法について概説する。