臨床神経生理学
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特集 「CCEPのskills workshop:clinical practice parameter(臨床実践指標)をめざして」
リアルタイムCCEP解析ソフトウエアの開発
鎌田 恭輔田村 有希恵
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2017 年 45 巻 2 号 p. 102-109

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抄録

脳皮質電気刺激electrocortical stimulation (ECS) は脳機能マッピングにおけるゴールドスタンダードであるが, 言語機能障害のある患者における検査の施行は困難である。また, ECSによる検査中痙攣発作誘発のリスクを常に伴う。High gamma activity (HGA) は, 脳皮質電位Electrocorticogram (ECoG) のなかでおよそ80 Hzから140 Hzをターゲットとし, これらは局所皮質活動を反映すると期待されている (Crone NE, et al. Clinical Neurophysiology 112: 565–582, 2001; Miller KJ, et al. IEEE Transactions on Bio-medical Engineering 55: 1634–1637, 2008) 。一方, 2004年に報告された皮質–皮質誘発電位 (cortico-cortical evoked potentials: CCEP) は, 言語皮質を交互双極となる単相パルスで刺激することにより, 刺激ノイズをキャンセルしながら両皮質間の線維を通る電位が両方向性に誘発されることを発見した。我々はこれらHGAマッピングとCCEP誘発を併用することで, 覚醒下手術において最小限の患者協力により, 言語皮質の同定ができる“Super-passive Language Mapping”を開発したので, その詳細について報告する。本手法によるマッピング法の手順は, まず覚醒下に聴覚性音声刺激を患者に聴かせ, 側頭葉言語野をHGAマッピングにより同定する。次に, その側頭葉言語野を電気刺激し, CCEPを前頭葉言語野に誘発する。本法は, ECSと比較しても高い感度と特異度を有し, 簡便かつ短時間で施行可能であるため, 覚醒下手術の新たな言語野マッピング法における大きなステップとなる。

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© 2017 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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