2017 年 45 巻 2 号 p. 81-85
Krabbe病は中枢, 末梢の神経線維の脱髄をきたす常染色体劣性遺伝疾患で, 典型的な末梢神経障害パターンは脱髄性感覚運動性とされているが, 運動優位の末梢神経障害を呈したKrabbe病症例を経験した。28歳頃から歩行障害が緩徐に進行し, 32歳時当院受診。上位, 下位の錐体路障害を認め, 頭部MRIでは内包後脚, 中心前回, 視放線にFLAIR高信号を認めた。白血球ガラクトセレブロシダーゼ低値, ビタミンB12低下を認め, ビタミンB12欠乏症を合併したKrabbe病と診断。末梢神経伝導検査では正中神経はF波最小潜時の延長, 尺骨神経はCMAP低下, 後脛骨神経はMCV低下, 運動遠位潜時延長, CMAP低下を認め, 感覚神経は上下肢とも正常で, 運動優位, 軸索脱髄混在の末梢神経障害を認めた。成人型Krabbe病では多彩な末梢神経障害パターンをとりうると考えられた。