抄録
河川や風によって陸上や海底へと運搬される砕屑物粒子は、その量や供給源の変化を調べることで、粒子の運搬に関わる諸現象(例えば河川流量や風の強さ、向きなど)の変動を解明することができる。そこで我々は、砕屑物粒子の供給源推定に向けた指標開発に取り組んできた。石英は地球上の様々な岩石に多く含まれ、また風化に強いという特性を持ち、運搬・堆積過程での変質を受けにくいため、供給源推定に用いるのに適している。特に我々が注目したのは、石英の結晶中の構造欠陥(不対電子や格子欠陥)や不純物元素を測定する、石英の電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance:ESR)分析とカソードルミネッセンス(Cathodoluminescence : CL)分析である。本発表では、これらの指標が供給源推定にどれだけ有効であるのか、またSEM-CLを用いた分析で一石英粒子からの供給源推定が可能かどうかについて述べる予定である。