臨床神経生理学
Online ISSN : 2188-031X
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特集「BMI/BCIの応用に向けて」
治療型BMIとしてのNeurofeedbackの神経疾患治療への応用
三原 雅史
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2018 年 46 巻 1 号 p. 34-39

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抄録

脳卒中を始めとする脳損傷後の機能回復過程では, 神経ネットワークの可塑的変化による機能的再構成が損傷部位の機能を代償していると考えられており, 機能的再構成を効率的に誘導する介入手法として, Use-dependent plasticityに基づく課題特異的訓練や麻痺側の強制使用などが行われている。さらに, 中枢神経系に直接アプローチすることで機能的再構成を誘導するNeuromodulation技術も機能的再構成を促進させる介入手法として注目されている。自らの脳活動をフィードバックすることで随意的に脳活動を変化させるNeurofeedbackと呼ばれる手法と運動想像を組み合わせた介入は, 脳卒中後の上肢麻痺の回復に有効であることが報告されており, 今後安全で多くの患者に対して適応可能なリハ介入手段として広く臨床応用されることが期待される。

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© 2018 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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