臨床神経生理学
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原著
術中脳脊髄モニタリングにおいて刺激強度の増加はAnesthetic Fadeを改善させ脊髄障害を検知できるか?
橋本 朋久宇野 耕吉川北 晃平鈴木 哲平伊藤 雅明
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2021 年 49 巻 2 号 p. 62-70

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抄録

経頭蓋電気刺激筋活動電位 (Muscle evoked potential after electrical stimulation to the brain: Br(E)-MsEP) は薬剤の蓄積などを原因とした振幅低下 (Anesthetice Fade) の対策が課題として挙げられる。今回, 刺激強度の増加が振幅値に与える影響を観察研究にて検討した。脊椎脊髄手術528例を対象とし, 120例の波形低下を認めた。この内, 刺激強度の増加により65例 (54.2%) の振幅回復を認め, さらにダブルトレイン刺激の追加によって9例 (7.5%) に振幅回復が得られた。刺激強度の増加で振幅回復が得られなかった患者46例の内, 28例では麻酔科・外科介入で振幅回復が得られた。振幅が回復した102例 (85%) は, 神経予後が良好であった。最終波形においてベースライン振幅値の30%未満を認めた18例中11例 (61%) では, 術後神経障害が発生した。Fadeが疑われる症例は刺激強度の増加により, 振幅回復が認められる傾向を認めた。

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© 2021 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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