抄録
睡眠時異常行動を呈する疾患のひとつに閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)がある。特にレム睡眠行動障害(RBD)との関係では,OSA関連pseudo-RBDとOSAに合併するRBDによるものを考慮する必要がある。これらの鑑別には,病歴だけでは不十分で,睡眠ポリグラフ検査(PSG)所見や治療効果を踏まえることが重要である。また,OSAとRBDの合併例では,REM睡眠や,その睡眠相での呼吸イベントを生じにくくするなど相互に影響がある。まだ,十分に解明されていない点もあり,今後のさらなる研究が必要である。