臨床神経生理学
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特集「筋疾患と神経疾患の狭間の疾患」
神経・筋の狭間の疾患 ALアミロイドーシス
大崎 裕亮中村 信元三木 浩和山﨑 博輝和泉 唯信
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2025 年 53 巻 3 号 p. 161-166

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抄録

ALアミロイドーシスは免疫グロブリン軽鎖由来のアミロイドが全身に沈着する疾患で, 神経筋障害を呈することがある。その臨床像を明らかにするため, 筋生検によりアミロイドミオパチーと組織診断し, 後に多発性骨髄腫と診断された自験例を筆頭に, 当院におけるALアミロイドーシス46例の診療録レビューを行った。ポリニューロパチーが8例に認められ, 生検による確定診断例はなかったが臨床像は既報告と合致した。四肢近位筋に及ぶ左右対称性運動障害を呈した例が, 組織診断を経た自験例以外に2例あり, 診療録からアミロイドミオパチーの可能性が示唆された。非特異的筋電図所見や正常CK値を示す例があり, 筋生検による診断に至らない例が潜在する可能性が示唆された。

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