2013 年 1 巻 2 号 p. 190-193
岡山労災病院は363床の急性期病院で地域の2次救急を担当している。移植医療,慢性透析は行っていない。平成9年臓器移植法を受けて臓器移植等管理委員会を組織,平成11年7月,臓器移植などに関する取扱要綱(いわゆる院内臓器提供マニュアル)を作成したが,実際の臓器提供は脳死下,心停止下とも経験はない。前泌尿器科部長が委員長を務めてきたため,本学会員である著者が平成21年4月,臓器移植等管理委員会委員長となった。現在,平成22年の臓器移植法改定を受けてマニュアルの改訂作業中である。臓器提供にかかわる業務を分散化することでドナー主治医,担当看護師の負担軽減を図っているが,今なお臓器提供病院の負担は大きい。当院のような中規模病院にとって脳死下からの臓器提供のハードルは高く,脳死下提供の準備をすることは容易ではない。脳死下からの臓器提供が理想ではあるが,一律に脳死下からの提供を目指すのではなく,各病院の実情に合わせて無理のない選択をすべきである。