2013 年 1 巻 2 号 p. 232-235
【症例】67歳男性,夫婦間生体腎移植1ヵ月後にロタウイルス腸炎に罹患し,当院再入院した。その8日後に高熱,意識障害,頻呼吸が突然出現し,肝酵素上昇,高カリウム血症,高フェリチン血症を呈した。全身管理下に緊急で持続的血液透析濾過を行ったところ劇的に解熱した。確定診断目的に骨髄穿刺を行い,マクロファージによる血球貪食像を認めたため,ステロイドパルス療法を行うと血液検査異常値は改善した。大腿から臀部にかけての帯状疱疹に引き続き,髄液検査からも水痘帯状疱疹ウイルスが検出されたため,アシクロビルを増量すると意識状態正常となり,再入院87日後に退院した。【結論】腎移植後に複合ウイルス感染を契機として発症した二次性血球貪食症候群を経験した。本症は致死的なため積極的な治療介入が重要であり,血清フェリチン測定による早期診断し、血液浄化ならびにステロイドパルス療法により治癒し得た。