当院は移植施設より遠方に位置する非移植施設であるが,常勤の腎臓内科医と非常勤の腎移植外科が協力して腎移植外来を開設し,腎移植の推進を図ってきた。本研究の目的は,当院の腎移植外来の実態を明らかにすることである。調査対象は2018年1月から2026年4月までに腎移植外来を受診した77例であり,臨床的特徴を電子カルテシステムより抽出し解析した。対象患者の内訳は,ドナー候補者10例,移植後患者2例,移植不適格症例17例,腎移植待機患者48例であった。腎移植待機患者に対して,2026年4月まで9年間で22例に腎移植が行われ,初回外来受診時に透析未導入15例では中央値17ヵ月(四分位範囲:12~24ヵ月)で生体腎移植が実施され,うち5例が先行的腎移植であった。腎移植者数は,医療圏の人口から推定される1.2~2.1人/年の期待値の範囲を超える2.4人/年であった。当院の腎移植外来は,腎移植の推進に寄与した可能性が示唆された。