日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
生体腎移植ドナー経験者は移植医療に満足しているか?
小林 清香西村 勝治石田 英樹尾本 和也白川 浩希清水 朋一岡部 祥筒井 順子石郷岡 純田邉 一成
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2014 年 2 巻 1 号 p. 68-73

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抄録

生体腎移植における腎提供を経験したドナーを対象として,移植医療に対する医療満足度および,移植医療によってドナーが生活面や職業面に受けた影響を明らかにすることを目的とした。228名のドナーを解析対象とした。対象者(男性68名,女性160名)の腎提供からの経過期間は56.6(±9.17)ヵ月,親から子への提供が約半数(50.9%)であった。CSQ-8Jを用いた医療満足度評価では,合計得点の平均は26.94(±3.33)点で,93.0%の対象者が「受けた医療の質は大変よい~良い」,96.9%が「望んでいた医療を十分~だいたい受けた」とした。腎提供後それまでの社会的役割を十分果たせるようになるまでに平均10.74(±17.60)週を要し,8週間以上かかったとする者が58名(25.43%)となった。医療満足度と人口動態的データ(ドナーとレシピエントの関係,同居の有無を含む),社会的役割への影響度との有意な関連はみられなかった。本研究によって,腎移植ドナーの良好な医療満足度が示される一方で,低い満足度を示す者(CSQ-8Jが22点以下)も5.57%みられ,満足度に影響する個別要因を検討する必要性が示された。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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