日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
総説
抗体関連型拒絶反応のメカニズムと制御法
井手 健太郎大段 秀樹
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2014 年 2 巻 1 号 p. 8-14

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抄録

抗体関連型拒絶反応antibody-mediated rejection(AMR)は移植腎機能廃絶の最大の原因である。AMRはT細胞依存性抗体産生によるものと,T細胞非依存性抗体産生によるものに分けられ,抗ドナーHLA抗体によるAMRはT細胞依存性,ABO血液型不適合移植における抗血液型抗体によるAMRはT細胞非依存性である。理論的には,T細胞非依存性AMRは十分な術前脱感作により回避可能であり,T細胞依存性AMRは抗ドナーT細胞応答を完全に抑制できれば回避可能である。AMRの治療法として,血漿交換やガンマグロブリン大量療法,リツキシマブ,ボルテゾミブの投与が試みられているが,多くの場合は治療抵抗性である。AMRを回避し長期生着を目指した移植医療を確立するには,定期的な抗HLA抗体の測定のみならず,免疫モニタリングによる個別化医療が不可欠である。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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