日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
生体腎移植ドナーの腎提供による高血圧・動脈硬化指標への影響
上原 圭太谷澤 雅彦櫻井 裕子小板橋 賢一郎松井 勝臣山内 淳司河原崎 宏雄今井 直彦佐々木 秀郎力石 辰也柴垣 有吾
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2015 年 3 巻 2 号 p. 177-182

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抄録

【研究目的】生体腎移植ドナー(LKD)は腎提供後の腎機能低下から血圧が上昇することが知られているが,腎提供前後の血圧や動脈硬化に関する詳細な検討は少ない。そこで,LKDの腎提供前後の血圧・動脈硬化への影響について調べた。【方法】2008~2013年に当院で腎提供を行ったLKDのうち,術前と術後1年時に24時間自由行動下血圧測定(ABPM)を施行した者を対象とし,血圧や動脈硬化指数の評価を行った。なお,術前から生活指導と治療介入を積極的に行った。【結果】期間中62名が腎提供を行い,対象LDKは27名であった。腎提供前後のABPM平均血圧に変化はなく,動脈硬化指標であるCAVI,PWV,FMDにも変化は認めなかったが,中心血圧の指標となる脈波増大係数(AI)は8.7±15.1%から17.9±15.7%と有意に増加していた。【結論】腎提供後も適切な介入により良好な血圧を維持できるが,AIはその早期から変化する。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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