2015 年 3 巻 2 号 p. 229-231
多発血管炎性肉芽腫症(Granulomatosis with polyangiitis:GPA)は,本邦ではまれである。しかし,末期腎不全(End stage renal disease:ESRD)に至る割合が高く,とくに若年例では20%がESRDに至る。近年,Anti-neutrophil cytoplasmic antibody (ANCA) 関連血管炎の維持療法としてリツキシマブを使用する知見が集まりつつあるが,腎移植領域での報告は少ない。症例は21歳男性。14歳発症のGPAで2度の再燃を繰り返し,ESRDに至った。腎移植の周術期に維持療法としてリツキシマブを使用した。移植1年後現在,再発なく順調な経過である。腎移植領域でもANCA関連血管炎の維持療法としてリツキシマブが有効であることが臨床的に示唆された。