日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
症例報告
ガンシクロビル耐性が確認された生体腎移植後サイトメガロウイルス感染症の1例
嶋谷 公宏野島 道生花咲 毅長澤 誠司橋本 貴彦東郷 容和鈴木 透呉 秀賢樋口 喜英兼松 明弘大黒 徹白木 公康山本 新吾
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2015 年 3 巻 2 号 p. 240-243

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抄録

生体腎移植後早期に薬剤耐性に関与するUL97遺伝子変異が証明されたガンシクロビル(GCV)耐性サイトメガロウイルス(CMV)感染症の1例を報告する。症例は30歳代,男性。2013年10月に父をドナーとした先行的血液型一致生体腎移植を施行。CMV IgGはD+/R−であった。術後よりバルガンシクロビル(VGCV)を予防投与するも術後33日目(POD33)にCMV antigenemiaが陽性化したためGCV治療投与に変更した。しかし,その3週後にはCMVがさらに増加したため,GCV耐性を疑い免疫抑制剤の大幅な減量とホスカルネット(PFA)投与を開始した。富山大学によるCMV遺伝子解析の結果,UL97変異を確認,GCV耐性CMV株と証明された。PFAによる治療によりCMVはPOD76に陰性化した。経過中,CMV感染の急激な増悪に対し免疫抑制剤を大幅に減量した結果,急性拒絶反応(ARⅡA)を併発し血清クレアチニンが5.26mg/dLに上昇したがステロイドパルスにより緩解,1.4mg/dLまで改善し退院となった。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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