2015 年 3 巻 2 号 p. 276-278
生体腎移植を行った患者を通して,透析クリニックと移植病院の連携における透析看護師の役割について考察したので報告する。患者は,40歳代男性。IgA腎症より血液透析導入となり10年目。妻からの生体腎移植の希望があり,移植病院のレシピエント移植コーディネーター(RTC)へ紹介,受診となった。当クリニックの透析看護師はRTCと患者の情報を共有し,経過毎に患者に必要な移植準備が的確に行えるように調整し,患者の不安軽減に努めた。この症例では,透析看護師の役割を果たすことで,その時々の患者の不安を軽減し,移植に対する理解を深めることにより信頼・安心に繋げて不安が最小限の状態で腎移植を迎えることができた。透析看護師は腎移植に接することが少ないため,腎移植に関する情報を患者に十分伝えられないことが多い。そのため,透析看護師とRTCがそれぞれの知識を生かして患者の情報を共有し,スムーズな治療の移行を可能にすることは重要である。