日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
症例報告
BKウィルスによると思われた出血性膀胱炎と急性拒絶反応が併存した生体腎移植の1例
今野 理横山 卓剛木原 優中村 有紀岩本 整河地 茂行
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2016 年 4 巻 1 号 p. 134-137

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抄録

症例は34歳男性。腎移植後70日目に突然の排尿時痛,肉眼的血尿を主訴に緊急入院となった。膀胱鏡では後壁および頂部に粘膜粗造と出血を認めた。尿沈渣で核内封入体細胞を認め,細胞診にてdecoy cellを確認した。BKV-DNA定量では尿中5.0×107copies/mL,血中120copies/mLであった。尿中細菌とアデノウィルス11型は陰性であった。移植腎生検では急性T細胞性拒絶反応と診断されたためステロイドパルス療法を施行した。同時にMMF減量およびステロイド早期離脱,CyA目標トラフ値を半減させた上でエベロリムスを導入し,現在はBKV再活性化や拒絶反応を認めず経過している。成人腎移植症例ではまれなBKVによると思われた出血性膀胱炎と急性拒絶反応が併存し,抗拒絶治療とBKVに対する免疫抑制剤減量が両立し得た症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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