日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
総説
抗ドナー特異HLA抗体陽性症例への腎移植の実際
─当院での経験と最近の報告─
山本 貴之二村 健太岡田 学木村 隆畑添 久美子辻田 誠平光 高久後藤 憲彦鳴海 俊治小林 孝彰渡井 至彦
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キーワード: DSA, 腎移植, rituximab, IVIG, 脱感作療法
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2016 年 4 巻 1 号 p. 83-91

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抄録

近年詳細なHLA抗体の情報を得ることができるSingle HLA Antigen-coated synthetic Flow Beads法が確立され,抗HLA抗体の同定や半定量的な抗体量の評価も可能となってきた。こうした背景から十分な脱感作療法をもとにDSA陽性腎移植が広く行われるようになってきている。脱感作療法として高用量intravenous immune globulin(IVIG)単独,高用量IVIG+plasmapheresis(PP)+rituximabなどさまざまな方法が試みられ,急性期の抗体関連型拒絶反応は抑制されつつあるも,subclinical chronic antibody mediated rejection(CAMR)は抑制しきれておらず,それにより長期成績が妨げられている現状である。当科では2008年4月よりrituximab+PPを中心に術前脱感作療法を行っているが,5年生着率は86.1%と良好であるものの5年CAMR free ratioは34.6%と不良であり,更なる治療法の開発が望まれる。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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