近年詳細なHLA抗体の情報を得ることができるSingle HLA Antigen-coated synthetic Flow Beads法が確立され,抗HLA抗体の同定や半定量的な抗体量の評価も可能となってきた。こうした背景から十分な脱感作療法をもとにDSA陽性腎移植が広く行われるようになってきている。脱感作療法として高用量intravenous immune globulin(IVIG)単独,高用量IVIG+plasmapheresis(PP)+rituximabなどさまざまな方法が試みられ,急性期の抗体関連型拒絶反応は抑制されつつあるも,subclinical chronic antibody mediated rejection(CAMR)は抑制しきれておらず,それにより長期成績が妨げられている現状である。当科では2008年4月よりrituximab+PPを中心に術前脱感作療法を行っているが,5年生着率は86.1%と良好であるものの5年CAMR free ratioは34.6%と不良であり,更なる治療法の開発が望まれる。