日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
当院における腎移植後妊娠出産症例の検討
阿部 豊文中澤 成晃山中 和明角田 洋一今村 亮一貝森 淳哉市丸 直嗣小角 幸人高原 史郎野々村 祝夫
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キーワード: 腎移植, 妊娠, 出産, 高血圧
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2016 年 4 巻 1 号 p. 99-106

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抄録

われわれは大阪大学および関連施設に通院中に妊娠・出産に至った36女性腎移植患者のうち,詳細の明らかな28症例について検討した。移植時年齢は平均27.4歳,移植から出産までの期間は平均5.9年であった。32回の出産で,計34人の生児を得た。在胎週数は平均36.3週(27~41週),37週未満の早産が全体の47%を占めた。出生時体重は平均2,423g(724~3,544g)で,低出生体重児が50%に認められた。児の合併症として子宮内胎児発育遅延を3例認めた。その他に両大血管右室起始症,先天性水腎症,クラインフェルター症候群,爪膝蓋骨症候群を各1例ずつ認めた。妊娠前と比較すると32回中7回(22%)の出産を契機に移植腎機能の悪化を認めた。28例全体の出産後移植腎生着率は,1年100%,5年86%,10年74%とおおむね良好であったが,妊娠前から高血圧を認めた症例は有意に移植腎の予後が不良であった。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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