近年,外国出身者の生体腎移植が増加している。当施設では2015年までにこれらを6例経験した。4例は日本人との結婚後に夫婦のどちらかが末期腎不全となった症例で,うち2例は夫婦間腎移植であったが,2例は同胞が来日して腎提供を行った。他の2例は両親とともに帰化した娘が腎移植を受けた症例と,在日外国人男性の妻が腎移植を受けた症例である。先行的腎移植は2例,血液型不適合腎移植は3例であった。第一言語の相違によるコミュニケーションの問題から生じる,治療方針の説明と同意,手術後の回復期における医療者側─患者双方の症状,治療方法の伝達におけるコミュニケーションや保険制度の問題に直面した。このため,当施設では独自のガイドラインを定め,外国出身者への腎移植を遂行している。