日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
臨床研究報告
当科における腎移植後赤血球増多症の検討
矢西 正明塚口 裕康小糸 悠也吉田 崇田口 真谷口 久哲吉田 健志三島 崇生安田 鐘樹駒井 資弘渡邉 仁人杉 素彦木下 秀文松田 公志
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2016 年 4 巻 2 号 p. 235-238

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抄録

【目的】当科における腎移植後赤血球増多症(PTE)について検討した。【対象】当科において移植後6ヵ月以上経過し,移植腎が生着しているレシピエント60人を対象として,移植後のHb値の推移を調査し,Hb値が男性で18g/dL,女性で16g/dL以上または,Ht値が男性で51%以上,女性で49%以上をPTEと診断した。【結果】PTEと診断されたものは6例(10%)で,全例男性。移植後から発症までの期間は平均20.5ヵ月であった。経過期間中の脳梗塞発症が2例,めまいと耳鳴りが1例であった。PTE群と非PTE群の比較では,男性・喫煙が関連因子であった。6例中1例は自然軽快したが,残りの5例は瀉血やACE阻害薬(ACE-I,エナラプリルマレイン酸塩)の投与で正常化した。【結論】PTEは血栓症合併のリスクがあり積極的に治療に取り組むべきで,ACE-Iが有効であると考える。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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