2017 年 5 巻 1 号 p. 41-42
症例は60代の男性。20代次男への腎提供を希望し当科を受診した。スクリーニングの造影CTで前縦隔に造影効果の乏しい18mm大の低濃度腫瘤が発見され,悪性腫瘍である胸腺腫の可能性を否定できなかった。ビデオ補助胸腔鏡手術を施行し悪性腫瘍の除外診断を行い,腎提供ドナーとして適格であると判断した。生体腎移植ドナーの適応基準の1つとして悪性腫瘍が存在しないことがあげられるが,ドナー精査の画像所見で結論が得られない場合の対応については定まった見解がない。疾患の特性などにあわせてドナー適性に関して医学的に判断を行う必要がある。