熱測定
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カイワレの種子中に含まれる水分量と発芽の関係
石原 良美高野 二郎真下 悟山村 雅一
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1994 年 21 巻 1 号 p. 7-11

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抄録
カイワレの種子中に予め存在している水は発芽に影響を及ぼす。種子を25℃,35℃,45℃で乾燥させると種子中の水分含有量が減少し常温の示差熱測定(DTA-TG)によって各々の種子の熱天秤及び天秤に差が認められた。
また,TDR法によって種子中の水は結合水と自由水の状態で存在することが確認でき,各々の水を定量することができた。種子を25℃,35℃,45℃で加熱乾燥させると,乾燥温度が高くなる程種子中の結合水と自由水は短時間に急激に減少し,それに伴い発芽率も減少した。特に,45℃においては結合水の急激な減少が認められ,発芽率も急激に減少した。自由水はどの乾燥温度においても75%以上減少することはなかったが,結合水は45℃ので96時間乾燥させると90%減少した。発芽率の減少はどの温度においても自由水よりも結合水の減少に影響されている傾向があり,45℃においてはその傾向は顕著に現れた。以上の結果より,常温示差熱測定により種子中には水が保持されていることが確認でき,その水は発芽に必要な結合水と自由水であり,特に結合水量が発芽に影響を及ぼすことがわかった。
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