Cardiovascular Anesthesia
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症例報告
術中の電磁干渉により植え込み型除細動器(ICD)が作動していた症例
内海 潤宮本 知苗
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2014 年 18 巻 1 号 p. 45-49

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抄録

 植え込み型除細動器(ICD)装着患者の緊急手術中に,電気メスの電磁干渉(EMD)によって抗頻拍ペーシング(ATP)が作動し,ショック放電のための充電が開始されていたことが事後に判明した。たとえ局所麻酔下で可能な短時間の小手術であっても,ICD の抗頻拍機能は事前に停止させる,モノポーラ電気メスをなるべく使用しない,末梢動脈の脈波形を常時モニタリングする,術後に ICD の作動プログラムに異常が起きていないかチェックする,など ASA ガイドラインに従い周術期管理を行う必要がある。

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© 2014 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会
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