オキシメトリー中心静脈カテーテルが不全断裂を来した症例

抄録

　中心静脈酸素飽和度（central venous oxygen saturation:ScvO₂）を測定する機能がついた中心静脈カテーテル（central venous catheter:CVC）であるオキシメトリーCVCには近赤外光を送信するための光ファイバーが挿入されている。今回，オキシメトリーCVCが断裂していたものの，内部の光ファイバーにより断端が繋ぎ留められており体内遺残を免れた症例を経験した。開心術後2日目にScvO₂が測定不能になったが断裂に気付かず，術後6日目まで使用を継続した。オキシメトリーCVC挿入中にパラメータの異常表示を認めた際には抜去し，CVCの損傷を確認すべきである。