2017 年 1 巻 Pre 号 p. 51-54
デジタルアーカイブを飛躍的に増加させるには,研究者やデジタルアーカイブ関係者だけではなく市民の参加が必要不可欠であり,そのための方法を開発する必要がある。常磐大学では,デジタルアーカイブの構築方法の開発を実証的に検討している。その現状と課題を撮影方法と位置情報を中心に報告する。併せて,市民が記録するうえで必要となるメタデータについても論じる。
具体的には,市民にも普及しつつある,交通事故原因究明の証拠映像を記録する乗用車のドライブレコーダーの性能の検証を行い,日常生活圏のデジタルアーカイブの撮影機器としての可能性について考察する。また,重要なデータである位置情報やその誤差について,ドライブレコーダーと一般のビデオカメラとの違いを念頭に,どのようなメタデータが必要になってくるのかについても言及する。