デジタルアーカイブ学会誌
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口頭発表
[A12] 住民主体の地域デジタルアーカイブ構築と活用によるシビックプライド向上の展望:沖縄県那覇市首里石嶺町の事例から
島袋 美由紀三嶋 啓二
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 4 巻 2 号 p. 89-92

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抄録

沖縄には「ユイマール」(相互扶助)という言葉がある。他にも「肝心(チムグクル)」(真心)や「イチャリバチョーデー」(一度会ったら皆兄弟)などがあり、これらは沖縄の人々が培ってきた社会観を表象している。しかし、現在は、個人の価値観やライフスタイルの多様化に伴い、プライバシーやプライベートが重視され、固定的で干渉される人間関係は疎まれるようになってきた。その副次的な現象として、多くの自治体では地域活動を担う人材が確保できず、住民間の紐帯が希薄になってきている。しかし、在住地域は暮らしの基盤であり、最も身近な社会である。安心安全な地域社会は、主体である住民自ら築くことが望ましく、その原動力となるのがシビックプライド(愛着や誇り)ではないだろうか。

本稿では、地域デジタルアーカイブの構築と活用を支援するNPOの活動を紹介するとともに、被支援地域におけるシビックプライド調査について報告し、その課題について明らかにする。

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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