デジタルアーカイブ学会誌
Online ISSN : 2432-9770
Print ISSN : 2432-9762
特集:新型コロナウィルス感染とアーカイブ
“フロー”を“ストック”する:COVID-19 とデジタルアーカイブ
渡邉 英徳
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2021 年 5 巻 1 号 p. 16-19

詳細
抄録

今回のCOVID-19感染症を巡る社会の動きに、過去の疫病の教訓が十分に生かされているとは、必ずしも言えない。厳重に管理され、社会に“ストック”されるはずの新型コロナウイルス対策専門家会議の議事録が残されず、公文書の存在意義が揺らぐような状況も生まれている。筆者は、こうした状況を踏まえ、歴史に残るであろう現在の社会のありよう=“フロー”を、仔細に記録=“ストック”していくことの重要さを改めて主張したい。本特集では、筆者が主査を務める「SIG COVID-19」のメンバーをはじめとして、各地でアーカイブの実践に取り組んでいる方々の、リアルタイムなアーカイブ活動を網羅することを企図した。これらの取り組みの成果が、現在進行系の、そして近未来・遠未来に確実に起きるであろう、あらたなパンデミックに活かされることを願っている。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top