デジタルアーカイブ学会誌
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口頭発表
[24] 滋賀県内の生活写真アーカイブの調査に基づく新たなデジタルアーカイブ実践について:地方の一小規模デジタルアーカイブの制作に関するデータ化手法と、著作権/肖像権的同意関係の構築の現況報告
橋詰 知輝
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2021 年 5 巻 s2 号 p. s153-s156

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抄録

祭りや信仰、日々の衣食住など、生活の中で繰り広げられる森羅万象について、ある地域ごとにまとめて写真で記録し、保存しておくことは、そこでの人々の生活についての可視化されたデータの集積(アーカイブ)となる。こうした写真を人知れず撮影し続けている人は少なくないが、日の目を見ることが少ないのが現状である。また、彼ら/彼女らの写真は、一般的な行政等の記録写真や、それ一点で作品となるようなアート寄りの写真、そしてハレの日の集合写真などに対して、写真の一枚一枚がより素朴に撮影され、かつ人々の生活に近づいていることから、肖像権といった形での問題が立ち現れることが多く、他とは切り分けて考えるべきだと考える。

そこで、本論ではそれらを「生活写真」と名付け、その利用の現状や保存手法などを特定地域(県)に限定して調査したうえで、こうした問題に対応した、新たなアーカイブ実践を試みたものである。

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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