抄録
水資源開発や洪水調節を目的として建設されてきた貯水ダムの将来における最大の課題はダム堆砂による貯水容量の減少である。今後, ダム貯水池容量の持続的管理のための土砂管理計画が極めて重要となってくる。ここでは, 土砂管理計画の決定補助ツールとして世界銀行が開発したRESCONモデルを紹介し, その中のフラッシング排砂の技術的評価手法が日本のダム貯水池にも適用可能か否かを検討した。さらに, 日本のいくつかの貯水池に適用させた場合の結果をもとに, 今後, この対策を広く適用していくための課題について考察した。