抄録
フィルダムのフィルタ材料には非粘着性であることが要求されるが,細粒分含有率が5%以上であっても非粘着性で,かつ十分な排水性能を有していることが確認できれば,フィルタ材料として使用可能であると考える。本論文では,内閣府沖縄総合事務局の大保脇ダムのフィルタ材料を対象に,非粘着性の向上に関する検討を行い,Sand Castle試験による非粘着性判定基準を満足する最適な混合材料の混合比率を決定し,現場盛立試験で十分な排水性能を確認の上,細粒分含有率8%以下の材料をフィルタ材料として適用した,一連の研究を紹介する。