ダム工学
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論文
固化処理底泥土を用いた老朽ため池堤体改修における堤体ゾーニングの事例研究
福島 伸二谷 茂
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2007 年 17 巻 2 号 p. 125-140

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抄録
築造年代の古いため池は老朽化が進み堤体の地震時の安定性不足や漏水等により早急な改修が必要とされている例が多い。筆者らは老朽ため池の堤体改修 (補強や漏水防止) を目的に, 池内に堆積した底泥土を所要の強度と遮水性を有するように固化処理して製造した築堤土により堤体を築造する砕・転圧盛土工法を開発し, 数箇所のため池に適用してきた。砕・転圧盛土工法は堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できること, 所要の強度の築堤土を人工的に準備できるので急勾配法面での改修が可能になるなどの利点を有している。本稿は, これまでに砕・転圧盛土工法を適用したため池堤体の改修事例を紹介し, これらの事例の検討から堤体ゾーニング決定上の留意点について述べたものである。
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© 2007 ダム工学会
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