抄録
チュニジア国の半乾燥地帯にあるJoumine貯水池の土砂堆積過程を数値シミュレーションにより検討した。同貯水池への流入土砂は平均粒径約5μmの微細粒子であり,洪水時に高濁度の底層密度流を形成する。このことを現地調査で確認した上で,鉛直二次元密度流モデルをベースとして土砂輸送モデルを作成した。計算結果は現地観測結果とよく一致した。また,洪水規模別の数値計算結果から,小規模出水でいったん堆積した土砂が大規模出水で堤体付近に再輸送されること,それらの計算結果の重ね合わせでダム建設後23年間の土砂堆積をおおむね説明できることを示した。